京都 光の使い方 撮影記 曇り

映えない冬の神社仏閣の凛とした空気感が好き・・・!京都の光明院にて

突然ですが、冬の神社仏閣って、独特の空気感があると思われませんか?

木々も葉を散らし、どこか寒々しく、写真素材としてはいわゆる”映えない”悪条件なのですが、お正月を少し過ぎたあたりの「なにもない時期の冬」の神社仏閣の空気が好きです。

特に、仏教には「色即是空・空即是色」という哲学があります。仏教寺院とは、いわゆる”映える”とか”映えない”を超越した存在であるはずなのです。その簡素な、けれどもどこか張り詰めた空気感を写真で表現できないものかと苦慮しつつ、神社仏閣の写真を撮っております。

京都の伏見稲荷のすぐ近くにある東福寺塔頭・光明院で、ややイメージに近い写真が撮れたような気がしたので、ここにまとめてみます。

映えない冬の神社仏閣の凛とした空気感が好き・・・!京都の光明院にて

光明院の入り口です。

何もないと言えば何もないのですが・・・厳しい冬の張り詰めたような空気感がないでしょうか??

 

お庭を臨む、額縁構図。

 

なんやろ・・・「明と暗」のメリハリと、「縦と横の線」が織りなす幾何学パターンが、簡素な空間に具現化されているように思えます。ここ、ええわ~( ´艸`)

 

昔は「こんな無防備で、風がスース―する障子戸なんか意味ないわ!」と思っていましたが、やっぱり日本人は”しょうじ”に帰り着くものです(笑)

写真を始めて、障子戸と縁側のすばらしさに気づきました。いや、これマジで・・・日本人はこういうのもっと意識した方がいいですよね~

 

縁側が絵になる~

 

丸窓も素敵です♪

 

日本庭園はこうやって鑑賞するものです、という見本みたいな感じ。

障子って「額縁構図」を作るために存在してるんですね・・・ちなみに、室内照明がないのがポイントです。自然光の作り出す明暗が素晴らしい。

 

たんに障子戸が開けられた縁側+庭園なのですが、シンプルゆえにずっと眺めていられる・・・のは、何かのフェチなのでしょうか?(笑)

自然光の「明と暗」、そして簡素な「縦と横の線」のパターン。冬場で庭に彩りが少ないからこそ、その素材の良さが引き立っているという感じでしょうか。

 

これなんかその代表格・・・たんに室内を映しただけなのですが、「明と暗」と「縦と横の線」だけが織りなす簡素な空間。

冬の曇り条件(フラット光)と、映えるた要素がなにも無い悪条件下だからこそ光る、素材の持つ力と思います。

いやもう、これ自体がアートやろ。。光さす障子と円窓。この明暗の階調と、木の家の質感を映し出すα7C(とシグマのレンズ:SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN)も素晴らしい。

木と畳のお家もええなぁ~と思える光明院でした。

Pick Up!

本日の一枚は、これです。

一見、何の変哲もない写真のようにも思いますが、計算された日本庭園の美を感じる一枚だと思ってます。

構図的には、こう。

α7C+SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN, 19mm, f6.3, 1/25秒, ISO 400

額縁構図が多層的になっていて、視線が奥へ吸い込まれていくようになっています。

縦と横の線を、恐らく計算して造ったであろう、古典的日本建築の美といえないでしょうか。

日本庭園に目が行きがちなのですが、庭園をあえて副題として、寺院の幾何学模様に着目した一枚です。これで焦点距離19mm・・・室内では、超広角レンズがけっこう役立ちます!

どうせ「冬の曇り」という、映えない悪条件下ですし、そういうときは素材そのもに注目するのが良いかと思います!

どでしょ?写真のうまい方、アドバイスいただければ幸いです!

 

アクセス

Google地図の解説にも「禅の思想が息づく庭園のある静寂な寺院」とあります。まさに・・・!

京阪鳥羽街道駅から徒歩5分ほど、入館料300円です。

東福寺塔頭・光明院の公式HPはこちらです。

まとめ

冬&曇りという、写真にとっては”映えない”悪条件下で、寺院の凛とした空気感を求めて京都・光明院を訪れました。

まさに、「禅の思想が息づく庭園のある静寂な寺院」でした。

「縁側」と「障子」の良さを再確認させていただきました。

ご参考いただければ幸いです。

 

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